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第4の原則 遺伝子の働きは栄養次第である。

執筆者の写真: 矢口洋子矢口洋子

更新日:2021年11月8日


 遺伝子はそれ自体、病気を決定するようなことはない。遺伝子は活性化されなければ生物学的に休止状態のままでいる。休止中の遺伝子は健康にどんな影響も及ぼすことはない。遺伝子を「種」として考えるとわかりやすい。「種」は栄養分に富んだ土壌、水、そして日光が無ければ成長しない。適切な環境が無ければどの遺伝子も発現されないだろう。人間の体内では、栄養は遺伝子の活動を決定する環境因子となる。

 我々の研究グループでは、ガンを引き起こす遺伝子はタンパク質の摂取と深く関係していること、動物性タンパク質の摂取量を調節するだけで悪い遺伝子の活動をONにしたりOFFにしたりすることができることを突き止めた。


第5の原則 有害な化学物質以上に有害なものがある。

 有害な化学物質の悪影響は栄養のとり方次第でかなり抑えることができる。

「ガンは、私たちの体内に巧みに入り込んでくる有害物質によって引き起こされる。」というのが広く支持されている考え方だ。ただし、これは「もしこのような不自然な化学物質が含まれていなければ肉は安全だ」という考え方を前提としたものだ。しかしながら、今日開発されているような化学物質が私たちの食べ物に取り入れられるようになる、はるか以前の時代でも、人々が動物性食品を多く食べ始めるようになったとき、やはりガンや心臓病になる人が増えているのである。


第6の原則 正しい栄養摂取が回復をもたらす。

 ある栄養素は、診断前の段階で病気を予防するばかりでなく、病気を宣告された後でも、その進行を停止させたり、症状を回復させたりすることができる。

 プラントベースでホールフードの食事は、進行した心臓病の改善、肥満の人の減量、糖尿病患者が薬をやめ、病気以前の生活に戻ることに役立つ。


第7の原則 正しい栄養摂取は体全体に貢献する。

 病気には共通点が多い。共通点が多ければ病気改善に共通する「正しい栄養」が普遍的な健康を生み出し、全ての病気を予防するという考えは理にかなうことだろう。正しい食習慣は全てにわたって役立つ。病気別の異なった食事療法などというものはない。一つのシンプルな食習慣で、あらゆる病気が改善され、健康状態を最大限に高めることが可能である。




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